大学図書館、どう使うか。
皆さんこんにちは!
今回の担当は文学部文化人類学専修3年の松谷凌雅(まつや りょうが)です。
趣味はPerfumeです。あ、香水じゃないですよ。
写真右側です。
さて、大学生活がスタートして早くも3週間目に突入ですね。履修登録に新歓に一人暮らしに、と忙しかった毎日も落ち着き始めた頃合かと思われますがいかがお過ごしでしょうか。
自分は大学入学直後に何してたっけな〜、と思い返してみると、新歓もそこそこに、図書館本館の閲覧室に所蔵されている本の背表紙をひたすら眺めていましたね。面白そうなタイトルの本の目次を眺めたり、手に取って「厚いな」とか「重いっ」とか「いい装丁だ…」とか感じたり。これが結構楽しいんですよ。
図書館ガチプロ勢になりたいそこのあなた!
ぜひやってみてください。
そこまではいかなくても、「読書」に可能性を見出している人は少なくないのではないでしょうか。たくさん本を読んで専門性を高めたい!とか、入試現代文で触れたあの人の文章が読みたい!とか、しっかり本を読んでいいレポートを書きたい!とか、とかとか。東北大学図書館は非常に優秀ですから、めっためたに使い倒して、払っている授業料の元を取ってやりましょう。
一方で、現実問題として、図書館に所蔵されている本の数が莫大すぎて、どれから手をつけたらいいのかわからない!という人も多いのではないでしょうか。例えば、僕の専門である「人類学」を蔵書検索サイトで打ち込んでみると、約2,500件の検索結果が表示されてもう大変。「オススメ順」でソートができるわけでもなく、まさに数の暴力としか形容しようがない状況。探したい本が決まっている時にはすごく役に立つんですけどね。
かといって、インターネット上にある膨大な情報の中から自分で取捨選択するのは面倒だし不安だし、大手通販サイトのレビューに頼って購入するのもなんか嫌ですよね。信頼できるソースを利用して本を探せたら、どんなに便利なことか。。。
ということで、今回は、読書がしたいけど本を見つけられない!という人にぴったりな、「本の紹介をしている本」を紹介します。その本のタイトルがこちら。
『東大教師が新入生にすすめる本 2009-2015』
もしかしたら知っている、読んだことがある、すでに持っている、という人がいるかもしれませんね。僕がこの本に出会ったのは浪人時代の夏です。東北大クラスのチューターだった恩師がオススメしてくれました。
この本は、2009年から2015年までの間に連載された、東京大学出版会の広報誌『UP』四月号の特集「東大教師が新入生にすすめる本」を集めた本です。大きく分けると2つのコンテンツから成り立っています。東京大学の先生が本をお勧めするパートと、学問の歴史的な流れを第一線の研究者が解説するパート、の二部構成です。
まず、本紹介のパートですが、一人の研究者が最低4冊の本をお勧めしています。
❶私の読書から-印象に残っている本
❷これだけは読んでおこう-研究者の立場から
❸私がすすめる東京大学出版の本
❹私の著書
(東京大学出版会『UP』編集部編, 2016: ⅸ)
上記の順番で本がおすすめされています。各自の専門分野に関係する本を紹介している時もあれば、純粋にその人のお気に入りの本が紹介されている時もあります。これ一冊に目を通せば、読むべきor読みたい本の目星がある程度はつくはずです(この本のせいで「たくさんあって決められない!」となる可能性は否定できませんが)。
次は、学問の流れが解説されている「学問の軌跡を読む」というパートです。哲学・歴史学・国文学・心理学・社会学・教育学・政治学・法学・経済学・生物学・地球科学・数学の第一線の研究者が、それぞれ学問の歴史と展望を論じています。純粋に面白いので、興味があってもなくても、全てに目を通すことをオススメします。自分の専門以外に触れるいい機会です。
これを読み終えた頃には、一刻も早く気になった本を図書館で借りたくてウズウズしているはずです。「鉄は熱いうちに打て」とはよく言いますが、他のタスクに忙殺される前に読みきっておきましょう。今年のGWは10日もあるので、読書に耽るにはもってこいですね。
以上、今回は「本の紹介をしている本」、『東大教師が新入生にすすめる本 2009-2015』の紹介でした。
もし読む本に困っているなら手にとって読んでみてくださいね。ではでは〜。
実行委員3年 松谷凌雅