あなたは、どういう人ですか?
みなさん、こんにちは。
理学部数学科2年の田畑俊です。
実は写真(僕は右のスタッフです)は創造発見塾本編のワンシーンです。当日はこんな感じで頭も体もアクティブに!フル稼働です。
今回のテーマは「おすすめの本紹介」です。
大学合格が決まって、時間があると、漠然と「大学生って、何か新しいこと、将来のためになるようなことを始めなきゃいけない気がする」と感じている人も多いのではないでしょうか。
そういう気持ちは動機にはなりますが、具体的になにかをやる!と決めないとなかなか行動まで移せませんよね。
ただ...
自分のやりたいことってなんだろう?って非常に難しい問題だと思うんです。
なかなか簡単に見つかるもんではありません。
でも、もしそれが見つかり、目標に向かってアクティブに動いている自分を想像するとワクワクしてきませんか?
自分のやりたいことを考える前に、タイトルの質問を考えていきましょう。
AO入試の面接ではこんなの聞かれませんかね(笑)
あなたは、どんな人間ですか?
皆さんも春から一年生ですね(笑)コレは6歳の僕です。
……僕はこういう人間です(どういう人間だ)。
えっと、ちょっと挙げてみると、
・人と関わることが好き
・面白いことを考えることが好き
・人前で自己を表現することが得意
などなど、幼い頃から現在までの経験や価値観、ルーツと呼ばれる物で、自分は理解され、個性をもちます。
このように、自分の輪郭を掴むため、そして、自分や他者を勉強するために、読書は有効な手段なのです。
ここで本題となる本紹介へ。今回は、2冊の本を紹介します。
1冊目 短編集『怪笑小説』 著:東野圭吾
東野圭吾さんと言えばドラマ化された「ガリレオシリーズ」が印象的で、ミステリー系の小説が得意だと思っている人も多いようですが、この本はクスっと笑えるようなブラックコメディです。
僕たちは小中と、道徳教育でモラルとか“いい人”という概念を学んできました。
ゴミが落ちていたら拾う。
仲間外れにされていたら助けてあげる。
そういう人はとても“いい人だ”と褒められます。
一方で、この短編集の冒頭「鬱積電車」の登場人物は、自分たちのことしか頭にない人ばかり。
満員電車の中で周りにどう思われているかなんて気にせず、自分勝手に行動する。
席は譲らないし、腹のなかでは他人の悪口ばかり。学校で教えられる道徳的には「よくない人」です。
でも、なぜかその人たちは、どこか憎めないんですよね。むしろ愛らしい。
それが、僕には不思議な感覚で、人間の面白み・味わいはどこにあるのかと考えさせられる本だと思いました。
正答がある学校教育から抜け出した今読むとより思うことがありそうです。
2冊目 『なぜ選ぶたびに後悔するのか』 著:バリー・シュワルツ
そういえば、僕は先日新しい携帯を買ったのですが、そのとき家族で
「料金プランを変更しよう」
「一番安いところに乗り換えよう」
という話になりまして、街中を何往復もしました。
乗り換え先が決まったら、
プランをどうしたらいい?
機種は?
割引はどのようなシステム?
…ってすごく疲れたんですね。
僕はただ、安く携帯を使いたいだけなんです。それだけでこんなに疲弊するのかと実感しました。
僕たちは無条件に選択肢は多いほうがいいと思いがちですよね。品ぞろえが5種類と100種類の店だったら後者のほうが優れた選択ができると思ってます。
だけど実際は、ある程度まで選択肢が増えると行動選択が苦しくなります。
選べなかった選択肢がちらついて、満足できなくなるからです。
携帯ショップでも、定食屋さんでも、服探しでも、将来の職探しでも……
(今、僕はこの例示すら選びきれず迷ってます笑)
選択肢は無限にあり、もっといい選択肢があるのではないかと思って、悩んじゃうことってありますよね。
これが「人生、どう生きるか」なんて考えだしたらとんでもなく辛い選択です。
大学生になり、自分の行動をすべて自分で決定することになる僕たちを、少し立ち止まらせ、置かれた状況を整理してくれる本だと思います。
読むたびにハッとすることの多い本です。
まとめ
大学生活、どう過ごしても自由というのは、楽しい面だけではありません。
選択肢が多い・時間もたくさんある・正答の無い社会をエンジョイする人って、どんな人なんでしょうかね。
自分を良く知り、やりたいことやこだわりを持っているというのは、大切なことかもしれません。
↓現在、20歳
実行委員2年目 田畑俊